レアアース関連銘柄2026年最新|本命株6社と南鳥島開発の実力を徹底比較
2026年のレアアース関連銘柄を調べるうえで、見逃せない動きが相次いでいる。海洋研究開発機構(JAMSTEC)は2026年7月、南鳥島周辺の水深約5,600メートルの海底からレアアース泥を連続して船上へ回収した試験の成果を公表した。一方、豊田通商はアフリカ・ナミビアの重レアアース開発に参画し、DOWAホールディングスは電動車の駆動モーターからレアアース磁石を回収する技術の実証を進めている。
ただし、レアアース関連株というテーマには、資源開発に直接参加する企業、希土類の精製・磁石製造を手掛ける企業、リサイクル技術を持つ企業、需要拡大から恩恵を受けると期待される企業が混在している。テーマに名前が挙がることと、事業収益が増えることは同じではない。2026年10月時点の公表資料を基に、信越化学工業、豊田通商、DOWA、TDK、大同特殊鋼、三菱電機の6社を比較し、南鳥島開発の実態、中国の輸出規制、投資判断のポイントを整理する。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 南鳥島開発:2026年の試験ではレアアース泥約50トンの回収に成功。ただし、商業生産の開始や採算性が確定したわけではない。
- 注目の6銘柄:資源開発の豊田通商、素材・磁石の信越化学工業とTDK、リサイクルのDOWA、代替磁石技術の大同特殊鋼、資源循環の三菱電機は、それぞれ事業上の立ち位置が異なる。
- 投資判断:中国の輸出管理による供給不安は追い風になり得る一方、原料価格、採算性、規制対象、設備投資、株価への織り込みを確認する必要がある。
【2026年最新】レアアース関連銘柄が注目される理由は資源安全保障にある
レアアースは、ネオジム、ジスプロシウム、テルビウムなどを含む17元素の総称で、日本語では希土類と呼ばれる。電気自動車(EV)の駆動モーター、ハイブリッド車、風力発電設備、産業用モーター、電子機器などに使われ、特に高性能な永久磁石の製造に欠かせない。
レアアースはレアメタルと混同されやすいが、両者は同じ意味ではない。レアメタルは希少性や供給リスクなどの観点から重要視される金属資源の総称であり、レアアースはその一部に位置付けられる。投資先を探す際も、単に「希少金属を扱う」という説明だけでなく、対象企業がどの元素を扱い、どの製品に供給しているかを確かめたい。
2026年に関連銘柄が注目される背景は、大きく3つある。
- 中国への供給依存リスク:輸出管理の強化や許可審査の長期化が、日本の製造業の調達計画に影響する可能性がある。
- 国内資源開発の進展:南鳥島周辺のレアアース泥を対象に、深海からの採鉱や陸上での分離・精製につなげる実証が進んでいる。
- 省資源化と資源循環:重希土類を使用しない磁石の開発や、使用済み製品から磁石を回収する取り組みが具体化している。
経済産業省の「通商白書2025年版」は、日本のレアアース輸入に占める中国の割合が2009年の85%から2020年には58%に低下したと説明している。この数字は2020年時点の実績であり、2026年の輸入比率を示すものではないが、供給源の多角化が政策課題となってきた経緯を理解するうえで重要だ。
投資家にとってのポイントは、単にレアアースの価格が上昇するかどうかではない。調達先の分散、精製技術の確保、代替材料の開発、回収技術の商業化など、供給網の弱点を解消する企業に持続的な事業機会が生まれるかどうかが焦点になる。
【南鳥島のレアアース採掘】2026年の回収成果と上場企業への影響
2026年の重要な進展が、南鳥島周辺の排他的経済水域(EEZ)で実施されたレアアース泥の採鉱システム接続試験だ。内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「海洋安全保障プラットフォームの構築」とJAMSTECが進めるプロジェクトで、深海からの採鉱に加え、海洋環境への影響を把握するための観測も行われた。
JAMSTECが2026年7月24日に公表した試験結果によると、地球深部探査船「ちきゅう」を使った2026年1月12日から2月14日までの試験で、パイプ長5,569メートルの地点からレアアース泥を連続して船上へ揚げることに成功した。3日間の揚泥試験では3か所のレアアース層から泥を回収し、回収量は解泥時に加えた海水を除いた重量で約50トンと算定された。
回収した泥の分析では、レアアース総量の約54%をイットリウム、ガドリニウム、ジスプロシウムなどの中・重レアアースが占めた。JAMSTECの発表は、深海からの連続揚泥という技術的成果を示す一方、商業生産に必要な分離・精製や経済性の検証は今後の課題としている。
次の段階として、JAMSTECは2027年2月から約1か月間の本格的な採鉱試験を計画している。回収した泥を南鳥島へ船舶輸送して陸揚げし、脱水した後に本土へ輸送して、分離・精製・製錬のプロセスを検証する構想だ。さらに、2028年3月までに国産レアアースの産業化に向けた総合評価を行う予定としている。
この進捗は国産資源の可能性を高める材料だが、海底から泥を回収できることと、競争力のある価格で製品を生産できることの間には大きな隔たりがある。採鉱設備の耐久性、荒天時の運用、船舶輸送、脱水、分離・精製、環境モニタリング、設備投資、製品品質の安定化までを含めて評価しなければならない。
南鳥島の開発案件そのものと、関連銘柄として取り上げられる上場企業は区別する必要がある。JAMSTECの2026年7月の発表で確認できるのは、国の研究開発枠組みによる実証試験の成果だ。同発表は、特定の上場企業を商業採掘の運営主体として確定するものではない。南鳥島関連という理由だけで、ある企業に採掘収益が直接入ると判断するのは早計だ。
したがって、南鳥島の進展を投資材料にする場合は、今後の実証事業における契約、設備供給、技術提供、精製工程への参加など、企業ごとの具体的な関与を確認することが欠かせない。
【本命株を比較】信越化学工業・豊田通商・DOWA・TDKなど6社の注目点
レアアース関連株を比較する際は、資源開発、素材製造、磁石技術、リサイクル、利用技術という役割に分けると違いが見えやすい。以下は2026年に公表された企業資料を中心に整理した比較であり、株価の上昇率や割安度を示すランキングではない。
| 銘柄・証券コード | 事業上の立ち位置 | 2026年の注目材料 | 確認すべきリスク |
|---|---|---|---|
| 豊田通商(8015) | 資源開発・調達・精錬関連のサプライチェーン | ナミビアの重レアアース開発に参画。JOGMECと事業化可能性を検証 | 鉱山開発の採算性、最終投資判断、商業生産までの期間 |
| 信越化学工業(4063) | レアアース酸化物・化合物、希土類磁石 | ネオジム磁石などの素材・製品を展開。EVや産業用モーター向け需要が関連 | 原料調達、製造コスト、磁石事業の業績寄与 |
| DOWAホールディングス(5714) | 都市鉱山・金属リサイクル | 2026年9月、電動車の駆動モーター由来のレアアース磁石リサイクル実証事業が環境省の公募事業に採択 | 回収量、選別・再資源化の歩留まり、事業化コスト |
| TDK(6762) | 高性能磁石・磁性材料 | NEORECブランドのネオジム磁石を展開。重希土類フリー磁石などの製品群も持つ | 製品需要、競争環境、原料価格、製品構成 |
| 大同特殊鋼(5471) | 磁石技術・特殊鋼 | 2026年6月の事業説明会資料で、重希土類フリー熱間加工磁石の開発・量産化を説明 | 採用拡大、量産効率、製品の収益性 |
| 三菱電機(6503) | 磁石の利用・回収・再資源化 | 2026年6月、家庭用空調製品から磁石を回収し、再利用する自己循環リサイクルを開始 | 回収ルートの拡大、再利用率、回収・再資源化の費用 |
豊田通商(8015):2026年は資源開発への直接参加が具体化
6社の中で、上流の資源開発に関する具体的な参画案件を確認しやすいのが豊田通商だ。同社は2026年3月18日、JOGMECがナミビア共和国で進めてきたレアアース探査プロジェクトに共同開発事業者として参画すると発表した。
対象はナミビア北部のロフダル地域で、永久磁石に必要な重レアアースのジスプロシウムやテルビウムなどを含む鉱床が開発対象となっている。7月30日には、同事業を担う特定目的会社TJ Namibia Rare Earths株式会社の設立と、JOGMECによる最大4,766万8,000カナダドル、約54.6億円の出資が公表された。初回の出資は7月23日に実行されている。
JOGMECと豊田通商は事業化可能性評価を進め、2026年度中を目途に商業化に向けた最終判断を行う予定だ。豊田通商の強みは、単なる鉱山への期待ではなく、資源開発とレアアース精錬、磁石・レアアースの供給網に関する知見を組み合わせられる点にある。
一方、探査・開発への参画は、すぐに鉱山収益が発生することを意味しない。事業化の判断、必要資金、開発スケジュール、供給量、販売条件を確認する必要がある。南鳥島の採鉱企業としてではなく、ナミビアの開発プロジェクトに参加する企業として評価するのが適切だ。
信越化学工業(4063):レアアース素材と磁石を手掛ける
信越化学工業は、レアアース酸化物・化合物に加え、ネオジム磁石などの希土類磁石を扱う。公式製品情報によると、同社のネオジム磁石は、ネオジム、鉄、ボロンを主成分とし、EVやハイブリッド車の駆動モーター、電動パワーステアリング、産業用モーター、家電製品などに使われている。
資源開発そのものではなく、レアアースを製品に転換する工程に強みを持つ銘柄だ。調達先の多角化や高性能磁石への需要が広がれば、素材・磁石事業にとって事業機会となる可能性がある。また、2026年6月に三菱電機が発表した家庭用空調製品の磁石リサイクルでは、信越化学工業も連携企業に名を連ねた。
ただし、レアアース関連事業だけで同社全体の業績が決まるわけではない。株価を評価する際は、磁石事業の成長だけでなく、他の主要事業の業績、設備投資、原材料価格、製品の利益率も合わせて確認したい。
DOWAホールディングス(5714):都市鉱山からレアアースを回収
DOWAホールディングスは、資源循環や環境・リサイクル事業を通じてレアアース関連テーマと接点を持つ。2026年9月10日の同社発表によると、子会社のDOWAエコシステムが進める電動車の駆動モーター由来のレアアース磁石リサイクル技術の実証事業が、環境省の公募事業に採択された。
同社はこれまで使用済み家電製品のモーターから磁石を回収する技術の開発・実証を進めてきた。今回の事業では、その技術や資源回収プロセス、選別技術を発展させ、使用済み電動車の駆動モーターに含まれる磁石の回収・再資源化に取り組む。
この事業の価値は、資源価格の上昇だけに左右されない供給源を国内に増やせる可能性にある。使用済み製品から効率的に資源を回収できれば、輸入原料への依存を抑える選択肢となる。ただし、技術実証の採択と、大量処理を継続して利益を生み出す事業の成立は別の段階だ。今後は回収率、処理量、コスト、再生材の品質が焦点になる。
TDK(6762):高性能磁石と重希土類の使用削減技術
TDKは、NEORECブランドのネオジム磁石を展開する磁石関連銘柄だ。TDKの製品情報には、高性能ネオジム磁石に加え、ジスプロシウムなどの重希土類を使わない製品群や、重希土類の使用量を抑える拡散技術を用いた製品群が掲載されている。
この点は、レアアースを使う企業でありながら、供給リスクの高い元素への依存を減らす技術も持つという意味で重要だ。中国の輸出管理が厳しくなれば、磁石メーカーにとっては原料調達が課題になる一方、使用量を抑えながら性能を確保する技術には競争力を高める余地がある。
ただし、TDKは南鳥島の採掘企業ではなく、磁石技術を軸に関連する企業だ。投資判断では磁石事業の需要動向、製品別の競争力、製造コストなどを確認する必要がある。
大同特殊鋼(5471):重希土類を使わない磁石技術に注目
大同特殊鋼は、2026年6月12日の事業説明会資料で、特定国に偏在する重希土類のジスプロシウムやテルビウムを使用しない「重希土類フリー熱間加工磁石」の開発・量産化を説明している。主な車載用途として、モーター、電動ブレーキブースター、電動パワーステアリングなどが挙げられている。
レアアースの供給網を強化する方法は、鉱山を開発して原料を確保することだけではない。調達が不安定な元素を使わずに必要な磁力や耐熱性を実現できれば、製造業にとって別の供給リスク対策になる。
もっとも、「重希土類フリー」は、すべてのレアアースを使わないという意味ではない。対象となる重希土類の使用を避ける技術であり、原料全体への依存がなくなるわけではない。今後は量産規模、採用先、製品の性能と収益性を確認したい。
三菱電機(6503):使用済み空調製品から磁石を再利用
三菱電機は2026年6月2日、信越化学工業およびエコアドバンスと連携し、廃棄された家庭用空調製品からレアアース磁石を回収・再資源化し、新しい家庭用空調製品へ再利用する自己循環リサイクルを国内で初めて開始したと発表した。同社は回収から製品への再利用までの流れを一貫して管理する。
同社の発表では、再利用する磁石により、国内で製造する家庭用空調製品に使用するレアアースのうち、ジスプロシウムとテルビウムについて約35%を賄うことを見込んでいる。これは同社の国内家庭用空調製品に関する対象元素の試算であり、すべてのレアアースの35%を再利用するという意味ではない。
三菱電機は資源の採掘や精製を中心とする企業ではないが、磁石の利用企業が自ら回収・再利用の仕組みを構築する点に意味がある。今後は回収対象の拡大、再利用の実績、コスト面の効果を見極める必要がある。

【中国の輸出規制】脱中国の供給網は関連株に追い風か
中国の輸出管理は、レアアース関連銘柄を考えるうえで外せない要因だ。経済産業省の資料によると、中国は2025年4月に重レアアース7種への輸出管理措置を実施した。2025年10月には、中・重レアアース関連品目や、中国産レアアースを含む製品の再輸出、関連設備・技術などに関する追加措置を発表したが、この10月発表分については米中協議を受けて1年間停止されたと説明されている。
さらに、2026年1月と2月には対日輸出管理の強化が発表された。経済産業省は同年6月30日の会見で、6月29日に中国商務部が日本企業・団体を輸出管理関連のリストに追加する措置を発表したことについて、政府が抗議し撤回を求めたと説明している。また、許可の遅延や税関検査の長期化によって日本企業に影響が出ているとの認識も示した。
このような状況では、調達先の分散、重希土類の使用削減、磁石の回収・再利用、精製能力の確保が経済安全保障の観点から重要になる。豊田通商のナミビア開発、信越化学工業やTDKの磁石技術、DOWAや三菱電機のリサイクル事業は、それぞれ異なる形で供給網の強化に関係する。
ただし、中国の規制が厳しくなれば、関連株が一律に上昇するわけではない。輸入原料の価格上昇は磁石メーカーや製造業のコスト増につながる可能性がある。原料を確保できなければ、受注があっても生産できない事態も考えられる。逆に、規制が緩和された場合や供給が回復した場合には、供給不安を前提に買われた銘柄の期待が後退することもある。
2026年10月は、2025年10月に発表された一部の追加措置の停止期間が節目を迎える時期でもある。規制の対象品目や停止措置の扱いは固定的に考えず、経済産業省などの最新発表を確認する必要がある。
投資家が見るべきなのは、規制の見出しだけではない。企業が実際にどの元素を輸入しているか、在庫をどれほど確保しているか、価格転嫁が可能か、代替調達先があるか、規制対象の製品や技術を扱っているかによって、業績への影響は変わる。
【直接参加企業と連想株の違い】レアアース関連銘柄を見分ける5つの基準
株探などの株式テーマ一覧は、関連銘柄を探す入り口として便利だ。しかし、テーマに掲載されていることだけで、レアアース関連の売上高が大きい、国策事業を受注している、将来の利益が増えると判断することはできない。
銘柄を絞り込む際は、次の5つの基準を使いたい。
- 1. 具体的な事業を確認する:鉱山開発、分離・精製、磁石製造、リサイクル、製品への利用のどこを担っているかを確認する。
- 2. 公式発表で参加形態を確認する:共同開発、出資、実証事業への採択、技術提供、製品供給など、企業が実際に担う役割を調べる。
- 3. 売上・利益への寄与を確認する:関連事業の売上規模、設備投資、量産計画、利益率などを決算資料から確認する。研究段階の案件と収益化済みの事業を混同しない。
- 4. 原料リスクと代替技術を確認する:調達先の偏り、在庫、価格転嫁の余地、重希土類の使用削減、再生材の活用などを比較する。
- 5. 株価に織り込まれた期待を確認する:テーマへの注目度が高くても、株価が将来の成長を先取りしていれば、事業が進展しても値上がりするとは限らない。
この基準に沿えば、豊田通商はナミビアの開発プロジェクトへの共同参加、信越化学工業とTDKは磁石・素材の供給、大同特殊鋼は重希土類を使わない磁石技術、DOWAは磁石の回収技術、三菱電機は利用製品からの資源循環という形で整理できる。
一方、南鳥島の関連企業として名前が挙がる場合は、特に慎重な確認が必要だ。国の実証事業に技術や設備を提供する企業であっても、その契約規模や利益への寄与は別問題である。資源開発という言葉だけで関連性を判断せず、契約内容、事業への関与、商業化までの工程を追うことが大切だ。
また、レアアースの供給不足が続けば、資源を扱う企業だけでなく、代替材料を開発する企業や、使用済み製品から資源を回収する企業にも商機が生まれる。反対に、供給が改善した場合でも競争力を維持できる技術や事業基盤を持つ企業は、長期的な視点で評価しやすい。

【2026年の投資判断】本命株は目的別に選ぶ
レアアース関連株を1社だけで評価するよりも、どの供給網の課題に投資するのかを先に決めた方が、銘柄選びの軸は明確になる。
資源の調達先を多角化する動きに注目するなら、豊田通商。ナミビアの重レアアース開発に共同開発事業者として参画し、2026年度中を目途に事業化に向けた最終判断が予定されている。資源開発の進展を追ううえで具体的な案件を確認できる一方、商業化の判断や投資回収には不確実性が残る。
素材・磁石の製造技術を重視するなら、信越化学工業やTDK。両社は磁石製品を扱い、EVや産業用モーターなどの需要と関係する。レアアースの調達環境だけでなく、製品の競争力、原料価格、需要先の動向を合わせて見たい。
重希土類の使用削減技術を重視するなら、大同特殊鋼。重希土類フリー磁石は、特定の元素への依存を抑えるという観点から注目できる。ただし、技術の優位性が業績に結び付くかどうかは、採用先や量産規模、利益率で見極める必要がある。
資源循環や都市鉱山を重視するなら、DOWAホールディングスや三菱電機。DOWAは電動車の駆動モーターからの磁石回収技術、三菱電機は家庭用空調製品からの回収・再利用に取り組む。今後は回収量、再資源化の効率、事業コスト、継続的な供給体制が評価のポイントになる。
実際の投資判断では、企業の取り組みが魅力的かどうかと、現在の株価で投資する価値があるかどうかを分けて考えたい。すでにテーマ人気が株価に反映されている場合、良いニュースが出ても値上がり余地が限られる可能性がある。
反対に、ニュースとして目立ちにくい企業でも、既存事業の収益基盤があり、資源循環や省資源化の技術が着実に採用されていれば、中長期の事業価値を評価できる場合がある。最新の決算資料、会社計画、設備投資、受注・採用状況を確認し、テーマ性だけで売買を決めないことが重要だ。
【レアアース関連銘柄】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:南鳥島のレアアース開発で直接恩恵を受ける上場企業はどこですか?
A1:JAMSTECが2026年7月に公表した採鉱試験の成果は、国の研究開発枠組みによる実証事業の進展を示すものです。この発表だけでは、特定の上場企業が商業採掘を運営することや、採掘収益を直接得ることは確認できません。企業ごとの契約、設備供給、技術提供、分離・精製工程への参加を確認する必要があります。
Q2:2026年のレアアース本命株はどれですか?
A2:注目する分野によって異なります。資源開発への直接参加では豊田通商、素材・磁石では信越化学工業やTDK、重希土類の使用削減では大同特殊鋼、磁石リサイクルではDOWAホールディングス、製品からの回収・再利用では三菱電機が比較対象になります。最終的には業績への寄与、事業化の進捗、株価水準を合わせて判断してください。
Q3:中国のレアアース輸出規制が強まれば、関連株は必ず上がりますか?
A3:必ず上がるわけではありません。供給源の多角化や代替技術への需要が増える可能性がある一方、原料価格の上昇や調達難は製造企業のコスト増や生産制約につながります。また、規制緩和や供給回復で市場の期待が後退する場合もあります。規制対象、各社の調達状況、価格転嫁力、株価への織り込みを確認することが大切です。
まとめ:レアアース関連銘柄は事業の実態と収益化の距離で見極める
2026年のレアアース関連銘柄を巡る動きは、南鳥島の深海採鉱実証、ナミビアの重レアアース開発、磁石の高性能化、重希土類の使用削減、都市鉱山からの資源回収へと広がっている。中国の輸出管理が供給網の不確実性を高めるなか、資源を確保するだけでなく、使う量を減らし、回収して再利用する技術にも意味がある。
注目企業を整理すると、豊田通商は資源開発・調達、信越化学工業とTDKは素材・磁石、大同特殊鋼は代替磁石技術、DOWAホールディングスはリサイクル、三菱電機は製品からの回収・再利用という異なる役割を担っている。どの企業が本命かは、投資家が重視する供給網の課題によって変わる。
とりわけ南鳥島については、2026年の回収成功を商業生産の確定と取り違えないことが重要だ。2027年の採鉱試験、分離・精製の実証、2028年3月までに予定される産業化の総合評価が、次の判断材料になる。
最終的な判断基準は、テーマの話題性ではなく、企業が実際に担う工程、収益化までの距離、供給リスクへの対応力、そして株価に織り込まれた期待だ。公式発表と決算資料を照らし合わせながら、短期的なニュースへの反応と中長期の事業価値を分けて考えることが、2026年のレアアース関連株を見極める出発点となる。 (出典: レアアース 関連 銘柄(Yahoo!ニュース))